この不動産屋の免許ナンバーによる判断は、意外と重要である。たとえば、役所で創業年度を聞いた際には今年で二十五年目といったはずなのに、免許ナンバーは㈹になっていたら、創業後に一度、免許停止になっていることがわかるし、創業以来二十五年たっているところが㈲だったら、この不動産屋は一度も免許停止になっていない文字どおりの優良店ということが実証されているのだ。ミニ開発とはそんなに広くない土地を宅地開発し、区画いくらで売りさばくことだが、この土地がじつはガス、水道はおろか電気もない場所だったということが以前はよくあった。最近はないのかというと、やはりときどきこういうケースが新聞やテレビでも報道されるから、相変わらず古典的な商法として生き残っているようだ。では、なぜこういうふうにいとも簡単に鯛きれるのかというと、ミニ開発の場所が住宅地域にわりと接近しているからだろう。読者の方はもうおわかりと思うが、住宅地の隣にある場所だからといって、宅地とは限らないのである。「ここは住宅地域ですか?」とひと言、なぜその不動産屋(開発業者)に聞かなかったのか。建て売りのように目の前に家があっても、である。つまり、われわれ不動産屋はたとえまともな宅地でも、お客さんを前にしてかならず、ここは第一種住宅地域とか第二種とか、説明しなければならない義務があるから、もし何の説明もなければ、そこは住宅地域ではないということになる。「ガスは当分プロパンになりますが、電気と水道はみなさんがここにお入りになる頃には引くということで、すでに東京電力、役所のほうと話がついております」極論といわれるかもしれないが、こんな説明で納得してしまうほうが悪いのだ。
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